2009年8月蝶採集記(オオイチモンジ♀)


8月上旬 大雪湖周辺林道は、
タテハチョウの乱舞ではじまった。

  小松 恵
まだいける?
8月のオオイチモンジ

  生田 敬
祝!!新婚旅行に舞うオオイチ!!8月4日・5日
加藤 孝司



8月上旬 大雪湖周辺林道は、タテハチョウの乱舞ではじまった。
              
                                      小松 恵



コムラサキ♀
 今年は、6月からの長雨、日照不足の
天候不良はついに7月に突入し、この大雪湖周辺、大雪山系の観光の拠点である層雲峡もとうとう7月20以降もはっきりしない天気となってしまった。
 ただし近年にない大発生がクロイチ(オオイチ♂の黒化型)である。この時期に来られた蝶屋さんは、束の間の晴れ間によい思い出となる採集になったのではないか。

 
ペンション山の上オーナー高橋氏によると過去最高の記録だという。G5という最高グレードも採れており、この時期の楽しみとなったにちがいない。
 さて、私は、昨年に続きオオイチ♀ねらいで8月2日〜6日までペンション山の上高橋氏にお世話になることにした。
 昨年この時期に多数の♀を観察、採集出来たので今年もと思い、7月上旬に予約を入れた。
 昨年と大きくちがうところは、天候で高橋氏によると2週間はずれているというのである。


 8月2日(日)東京よりANAの最終便で旭川へレンタカーで層雲峡へ、21時着、さっそくミーティングへ参加、この日も1日雨で採集はできない状態たったという。
8月3日(月)曇り時々小雨 午後より曇り時々晴れ

 なんともはっきりしない天候であった。まず橋の両端にトラップをおいて待つことにする。するとあっと言う間にタテハチョウの多くの種類と数が集まりはじめ、その数数百、しかもジャノメチョウ以外すべて新鮮なのである。
 特に多いのがコムラサキ(本州産と比べ色彩が濃い)エルタテハ、コヒオドシチョウ(これもこの時期ふだんあまり見かけない)、シータテハ、クジャクチョウ、アカタテハである。そのうちふらふらとオオイチ♀完品がやってくる。少し気温は上がってきたがまだ薄日がさす程度で午前中は終わった。

午後より銀泉台へ移動する。
ここでもタテハチョウの数が多い。久々の晴れで一気に出てきたようである。ここでもオオイチ♀が上空をかなりの数飛んでいるのが観察できた。
 結局完全に晴れたのは午後3時くらいからで、その美しい姿を今年も見せてくれた。

 採集記録   8月3日   
 
オオイチ7♀(完品)    エルタテハ(10)
 ベニヒカゲ・コムラサキ♂(10)   



オオイチモンジ♀

8月4日(火) 快晴

 朝から快晴である。おそらく久しぶりの好天であろうと思われる。7時半に朝食をとり、のんびり出かけたのがよくなかった。まず、昨日の場所へ行ったところなんと先客がいたのである。すぐに引きかえし違う場所へここでも先に採集者が入っていて追い払われたのである。さすがにどうしようもなく、本流林道へ向かう。ゲートの前で考えたすえ、「音更橋へ行ってみよう」キーb聞いていたのでおそるおそる行ってみると誰もいなかった。8時40分着ここからが夕方5時までまさに今まで経験したことのないチョウの乱舞を見ることができたのである。
 特にオオイチ♀は、切れ目なく5分〜10分おきに橋上舞い降りてくるし、他のタテハチョウも乱舞し飛びまわっている。昼頃いったん数が減るも午後もチョウにかこまれ状態となった。又、オオイチ♀は、2頭いっぺんに採れることも・・・・・。
 結局オオイチ♀は、30近くネットイン、20以上採集した。写真撮りの余裕までできた。



コムラサキ♀
採集記録   8月4日  
 
オオイチモンジ1♂ 21♀(完品)  
イチモンジチョウ9♀(この♀は白帯太く大型)
ヒオドシ10  クジャクチョウ2   
キアゲハ6(内シロキアゲハ1頭)

8月5日(水) 晴れ午後雷雨

 
午前、林道入り口付近にはさっそく採集者がおり占拠していたので、奥の一番目の橋で待つことにする。ここは、川が左から右へ横切るような広い河原で橋の手前にドロの木が数本あり好ポイントの印象をうける。
 上空をオオイチが旋回しているのをよく見かけるがなかなか降りてこない。気温が昨日より低くさらっとした感じでそのせいかもしれない。
 午後より移動し多数のタテハとともにオオイチ♀を堪能した。そのうち雷雨となり本日の採集を終えた。

採集記録  8月5日        

オオイチ1♂ 6♀   イチモンジチョウ3♀  コヒオドシ1  コムラサキ1♂

 3日間天候に恵まれ改めて北海道の自然と大雪湖周辺林道における蝶の多さに感動した日々であった。高橋氏によるとオオイチ♀は、8月15日ぐらいまでは、楽しめるのではないかといっていた。
 これから訪れるための参考になればと思いこの報告を記述することにした。

 8月6日朝一番の便で帰京するため早くペンションを出ることになったが、3日間山の上オーナー高橋氏に大変お世話になりあらためてこの場をかりてお礼を申し上げる。

 



                                    



まだいける8月のオオイチモンジ
                                       生田 敬

オオイチモンジ♀

 8月に北海道で採集できることが決まり、何を採集しようかと考えた時、ゴマ・ベニヒカゲ・タテハ類かなと思って、情報を今回お世話になったペンション山の上の高橋オーナーに電話で聞いてみた。すると今年の北海道は梅雨のような長雨で、8月中頃オオイチのメスが採れるとの話で、今回の目標はオオイチのメスと決まった(恥ずかしながらメスを採ったことがない)。
 
 前日、高橋オーナーから、トラップしかけ方やポイントの選び方など色々伺って、最後に「何時頃現地に着いたらいいでしょうね」と質問すると、オーナーいわく「早い物勝ちだからねえ・・・。」この言葉を受けて、朝4:00にペンションを出発して、石狩川本流林道のポイントに4:30頃到着してすぐにトラップを仕掛けてから車の中で仮眠をとった。



エルタテハ
 日が射してくると、まずクロヒカゲが飛び、やがて8時頃になるとコムラサキ・エルタテハなどのタテハ類がトラップに来るようになった。そろそろかなと思って見ていると、ドロの梢の先からトラップに向かって滑空してくるオオイチのメスを見つけ心の中で 「とまれ とまれ」 と叫ぶが無常にもドロの梢に消えてしまった。
 次の個体が現れたのは、それから10分ぐらいしてからのことだった。悠然と滑空して、トラップにいた他の蝶たちをけ散らしてトラップに止まり、すぐに吸っている。ほとんど欠けのないきれいな個体だ。ネットを持つ手がふるえながら、トラップを一緒に入れないように真横に振った。「入った」 ネットの中でこのメスは羽根を「わっさわっさ」とふるわしていた。
 

 その後も退屈しない程度に飛んで来て、約20頭をネットに入れることができた。昼を過ぎると雲が多くなり、13:30頃に空全体が雲に被われたので採集をやめることにした。曇るととたんに飛ばなくなった。トラップをきれいに片付けて、近くのベニヒカゲを採集に行くことにした。

 
 結局5頭くらいがすれもなくきれいな個体だった。1頭でも採れば上出来と考えていたが、こんなにも採集することが出来て大変充実した1日だった(やはり8月8日は縁起がよい)。


ベニヒカゲ
 
 最後、この採集にあたってトラップの仕方、ポイントその他色々とご教示いただいたペンション山の上の高橋賢一オーナーに感謝いたします。
 
 (追伸) 翌日の9日も同じポイントに出かけ、少し欠けはあるが新鮮な個体を3頭追加できた。





祝!!新婚旅行に舞うオオイチ!!8月4日・5日
                                    加藤 孝司



 皆さんこんにちは。私は愛知県在住の蝶屋です。この度新婚旅行で北海道へ行き、オオイチモンジの採集に成功しましたので報告致します。
 
 泊まったペンションは層雲峡の「ペンション山の上」!!8月上旬ならまだメスが採れるとの情報を入手し、やってきました。
 
 8月3日の夕方に層雲峡に到着すると、天気は最悪。気温は低く小雨もちらついている。
不安を胸に21時にペンションのオーナーを交えたミーティング(ミーティングではオーナー直々に採集の指導をして下さるのだ)に参加する。するとオーナーから「明日は晴れるから絶対に採れる!!」との心強いお言葉が。なんでも今年は7月下旬から雨が続いていて明日は久しぶりの晴れなんだそうだ。


オオイチモンジ♀
 翌朝8月4日、オーナーオリジナルのリンゴトラップを携え、妻と二人、案内して下さったポイントへ。
到着すると、早速、コヒオドシ、ベニヒカゲ、クロヒカゲ、コムラサキ、ヒオドシチョウ、エルタテハ、シータテハ、クジャクチョウ等が乱舞している。
そう、昨日とは一変、青空が出ている!!これならいける!!
雑蝶の誘惑に耐えながらリンゴトラップを仕掛ける。すると4つ目を仕掛けている最中に遠くのドロノキから飛来する白く大きな蝶が!!
オオイチだ!!大きい!!メスはこんなに大きいのか!!それにしても遅い!!すぐさまネットイン。少し欠けていたが初のオオイチ♀である。

 なんと雄大な姿であろうか。遠くにいると白っぽく見えるのも驚いた。
トラップを仕掛け終え、しばらくすると妻があわてて走ってくる。も、もしや…!
なんと完品ピカピカのメスをGETである。誇らしげな妻。なんとなく負けた感の私。
その後はお互い着実に数を増やすものの、完品を採ることは出来ませんでした。
しかし、キープした美しいオオイチ♀は計9頭!!最高の気分を何度も味わい、大満足の1日でした!!

 冷静に振り返ると、天候が良く、前日まで雨が降ったという好条件も重なりましたが、それよりもリンゴトラップが威力を発揮した一日であったと思います。
木の上にいるはずのオオイチのメスが次々に飛来したのは、この他に理由が考えられないからです。
 夕方、ペンションに戻ると、オオイチ♀を21頭採集した猛者がいて、上には上がいるものだなぁと、この蝶の採集の奥深さを感じました。



8月4日・5日合計

オオイチモンジ♀ 14
メスグロヒョウモン♀ 2  
ヒオドシチョウ 2
クジャクチョウ 2
エゾシロチョウ 2
シータテハ 1





コヒオドシ 10

ベニヒカゲ 10
エルタテハ 3
オオモンシロチョウ 1
コムラサキ 3
ホソバヒョウモン 1


オオイチモンジ♀

 8月5日は層雲峡を離れなくてはなりません。8時30分から2時間、昨日と同じポイントで採集。少しスレていましたが、メスを計5頭採集し、2日間で14頭、オオイチのメスを採ることができました。
本当に楽しい思い出を作ることが出来ました。

 感謝したいのは、右も左も分からない私たちに採集の手ほどきをして下さったペンション山の上のオーナー。北海道の大自然。そして、私のわがままでオオイチ採集を新婚旅行の最初に組んでくれた心優しき妻。
みんな本当にありがとう。

 さて、明日からは北海道散策です。食べ過ぎて太り過ぎないように気をつけていきたいと思います。
それでは皆さん、どこかでばったり会える日まで。